ストレスを溜めやすいITエンジニアの特徴として挙げられるのが、 仕事に対して真面目な人です。そのような真面目な性格の人は、仕事のミスや納期に遅れるといった、クライアントの信頼にも関わってくる失敗が許されない問題に対して、とてもシビアな考えを持っています。もちろん社会人として、重要な仕事を任されたITエンジニアとして真面目に仕事に取り組むのは当たり前です。しかし、自分の仕事に一切の妥協を許さず、真面目に何事も完璧にこなそうとする完璧主義の人は、頑張りすぎてしまう傾向にあります。たとえば、「今日中に会議資料を仕上げようと思っていたけど時間がなく完成しなかった」という場合や、「理想の仕事の進捗を下回る結果だった」という場合は、理想と現実の狭間で自分が達成できなかったことへのストレスが募ってしまいます。そうした真面目で完璧を求める考えが自分を縛り付け、心の余裕をなくしてしまうのです。そして、中には他人に対しても「こうあるべき」という考えを押し付け、理想通りの行動を取らなかった場合に強くストレスを感じる人もいます。自分や他人に対してあまりにも完璧を求めすぎると、ストレスは溜まっていく一方なので、真面目で完璧主義だと自覚があるITエンジニアは、考えに縛られることなく理想の80%ほどを目指すようにすると心に余裕が生まれるでしょう。
責任感が強い人も、ストレスを抱えやすい傾向にあります。たとえば、後輩の仕事のミスや期日納期が間に合わないなど、何かしらの問題が発生した場合、全て自分の責任であると自分を追い込んでしまうのです。人一倍、責任感が強く、誰にも相談できない人は、一人で抱え込んでしまい、最悪の場合は鬱状態になることも考えられます。立場やポジション上、ある程度の責任感は必要です。しかし、その責任を過剰に負ってしまうことで、自分の逃げ道を絶ち自らを追い込んでしまうことになります。周囲から頼られると、何が何でも自分で解決しようとする熱心な心意気は素晴らしいですが、自分のキャパシティを超える前に、周りへ助けを求めたり、相談したりしてアクションを起こしましょう。
ITエンジニアに限ったことではありませんが、人付き合いが得意ではなく人間関係を構築することに苦手意識を持っている人もいます。そうした人間関係で煩わしさやストレスを感じ、自分の殻に閉じこもってしまっている場合や、会社で相談できる相手がいない場合は要注意です。一人での思考はネガティブになりやすく、悩みがあれば悪い方向へ結論を持っていくことも考えられます。たしかに、上司との関係性や同僚とのコミュニケーションにストレスを抱えるITエンジニアは少なくありません。しかし、煩わしい人間関係の中でも、相談できる特定の人を作るのは大切です。そして、人間関係の悩みは組織の中で働く以上、避けては通れない事柄のため、どうしても折り合いのつかない人とは「他人だから分かり合えないこともある」と割り切り、職場では最低限のコミュニケーションを取るといいでしょう。